8/1(金),8/2(土)とオープンソースカンファレンスに参加してきました.オープンソースカンファレンスとは,企業・団体によるオープンソースの展示を行ったり,セミナーを通じて最新情報をキャッチできる楽しいイベントです.
今回は京都という比較的近場であったため,折角の機会なので参加してきました.
また,僕自身が参加してきたセミナーを備忘録としてブログに残しておこうと思います.
1日目メモ
DevOpsを実践する為のChef活用テクニック 担当:株式会社Engine Yard 講師:北爪 さん
DevOpsの一般の話から,Chefに関するノウハウまでスライドで紹介して頂きました.Chefのポジショニングから開発者と運用者が連携して開発する流れなど,要所要所でキーワードとなるスライドや人物を紹介して頂いて大変参考になりました.
Chefを使うにあたっての注意事項メモ
- クックブックのCI(継続的インテグレーション)は欠かせない
- テストのないコードはレガシーコード
- クックブックが常に健全である事を担保
- 単体テストを継続的に実行する(CI)
またChefの情報についてはEngine Yardさんのブログにまとめられているそうなので詳しくはそちらを参照してほしいそうです.
ChefのTipsメモ
- ohai:サーバの状態確認ツール
- Chef:実行順序は保証されないため.subscribed notificationを利用した方がよい
欧州の研究開発クラウドの最新動向 担当:EC FP7 Project-OCEAN(Open Cloud for Europe, Japan and Beyond) 講師:Glikmanさん(Fraunhofer FOKUS)
こちらは欧州でのクラウド開発の動向についてコミュニティとその活動内容についての紹介がありました.
OCEAN:(Open Cloud for Europe, Japan and beyond)
活動内容:日本のIPAと関連して日欧のクラウドコンピューティングに関する調査研究やオープンソース・プロジェクトの協力関係を支援する.
OCEANは以下の4つのプロジェクト・チームによって構成されているそうです.
- Fraunhofer:OCEANのコーディネーター,テスト及び相互運用性のエキスパート
- ENGINEERING:欧州,中南米,中東を拠点に活動を行うメジャーなシステム・インテグレーター,クラウド・プロパイダー
- OW2:オープンソース基盤ソフトウェアのグローバルなコミュニティ
- IPA:日本のIT戦略を推進する独立行政法人
OCEANの3つの主要なサービスを持っているそうです.
利用可能なオープンソースクラウドが見つかるのはいいけど,その品質はどうか分からないため,実地評価やビルド・テストなどを実行できるツール(ETICS)を提供しているとのこと.
より良いクラウドのソフトウェア開発とは? -欧州での事例紹介-
担当:EC FP7 Project-OCEAN(Open Cloud for Europe,Japan and Beyond)
講師:Schubertさん(University of Ulm)・Glikmanさん(Fraunhofer FOKUS)
2つ事例を紹介してもらいました.
1つ目は,Schubertさんによるクラウドソリューションの効率化について紹介してもらいました.
現在のクラウドソリューションは,複雑なワークフローになっていて(GUIや統計分析を行う部分など),タスクによって異なるスケールをしなければいけないという主張でした.
上記の太字部分を僕なりに解釈してみて,ユーザのアクセス数によるスケールとデータ数増加によるDBのスケールなどスケール対象が異なるという意味だと解釈しています.
そこで,適切なクラウドプラットフォームを利用できるような仕組みであるPaaSageという仕組みを開発しているそうです.
このツールを利用することで,例えばソフトウェアをAWSやGAEなど自由にデプロイできるようになるらしいです.
2つ目の発表内容は,Glikmanさんによるオープンソースの検索ツールMARKOSの紹介がありました.
オープンソース ・コードを利用するためには,以下のようなコード検索の手段が必要という紹介でした.
- 適切なオープンソース ・コードの検索
- ソフトウェア構造の分析
- ライセンスの分析
現状では,google codeやOhloh code,GrepCodeがあるがソフトウェアの構造やライセンス依存などを確認できるビューがないことが問題と仰ってました.
そこで,MARKOSというオープンソースのライセンスなどを解析して,依存関係を解決するプロダクトを紹介してもらいました.
僕自身,コード解析ってすごい大変だと思い,どのくらいの言語に対応しているのか質問してみたところ,現在は,2種類の言語(確か,C#,Java)について対応しているそうです.
2日目メモ
開発者と行政をつなぐ「Code forJapan」の説明と『Code for KINKI』立上げに関して・活動報告
担当:Code for KINKI
講師:大田垣 さん・藏野 さん・青木 さん・佐藤 さん(Code for KINKI)
地域の課題,自分たちの町の課題を地域課題解決の為の技術を使って解決しようという取り組みについて関西の各地の取り組みについて紹介がありました.例えば,滋賀県の花火大会でといったアプリのアイディアソンやハッカソンの実施など事例ベースに紹介してもらいました.
僕自身の意見としては,こういったテクノロジーを地域の課題解決に役立てるという考えは,素晴らしいと思っています.そういった取り組みにあたっては,発表中にも仰っていましたが,オープンデータなどの情報をいかに集めて,利用するかが重要だと思います.
クラウドOS「OSv」のご紹介
担当:OSv 講師:浅田 さん
クラウド型OSとして開発されているOSvに関する紹介でした.OSvとは単一のアプリケーションをハイ パーバイザ・IaaSでLinuxOSなしに実行 するための新しい仕組みだそうです.より効率よく高い性能で実行 ,よりシンプルに管理しやすく という目的をもったOSです
また,今回発表して頂いた内容はSlideShareにもあげていただいているため,詳しくは↓を参照して頂ければと思います.
現在でも,複数のアプリケーションが動作することが確認されており,Ruby on Railsやmemchacedなどが動作するらしいです.また,近日中?にGoやHadoop HDFSに対応する予定らしいです.
今回スライド中で紹介して頂いた中で,Cloud InitというREST APIを実行する仕組みは知らなかったので,ぜひ試してみたいと思います.
さらに,OSvを開発している会社「Cloudia Systems」の本社がイスラエルにあるということで,会社の様子を発表中に写真で見せてもらいました.イスラエルは行ったことないのですが,ビーチに行ったり卓球したりと楽しそうな雰囲気が伝わってきていいなと思いました.
今回のまとめは以上になります.なにかつっこみ等あれば宜しくお願いします.